しゃばけ弐 dvd

とてもほっこりする作品です。妖怪がわちゃわちゃします。

前半は、平野良がまったく出てこないですが、藤原祐規さん演じる屏風覗きがひたすら可愛く、お雛さんの歌のうまさに驚愕していると、後半の松之助のターンに。植ちゃんの影武者は、舞台ではもう気になって仕方なかったですが、DVDでは特に気にならず。

平野良演じる松之助さんは、やさしく、自信がなく、根暗です。でも仕事が出来て、困っている人がいるとすかさず庇ってあげたりと、男らしい一面もあるので、応援しなくては!という気にすごいさせます。ビジュアル撮影では、プライドが滲みでてるとダメだしをもらったそうですが、舞台ではそんな感じは微塵もなく、猫背で気弱な松之助が出来上がっていました。

一人でひたすら歌います。時代ものだからか、歌い方も渋い。孤独、小さな幸せ、喜び、怒り、どん底、感動。全部ほぼ一人で歌って、表現します。曲が一緒だったり曲調もあまり変わらないですが、そこは平野良。その時々で感情が伝わってくるので、聞くのがとても楽しいです。
あれっ松之助って実際いるのかなと思うほど 、舞台上で生きていました。怒っていても根底には松之助の優しさが見えますし、若旦那のところへ行くのを決心するも不安で仕方が無い様子が見えたりと、やさしくウジウジしているけれど現況を打開しようとする勇気をもっている松之助。幸せになってと願わずにはいられません。最後は心底よかったと気持ちが暖かくなりました。

舞台見たときすごく印象に残ったのが齋藤健心くん演じる平太。笑いをとっていて、何より間が絶妙で、この子は伸びる!と思っていたら、まさかの平野良プロデュース。もちろん間は役者さんの実力が大きいと思いますが、フレーズだったり、やり方だったり、迷っていた健心くんに平野さんが最終稽古くらいからアドバイスして出来上がったものらしく、演出の才能もあるなぁ思いました。

次は兄弟の共演が見たい。でも松之助さんが爽やかになってたらやだなぁと思ってたら、原作では相変わらずウジウジしている様子。是非続きを!

※特典映像はやらかしてます。
※CDすごくおすすめ。聞いてるだけで舞台の場景が浮かぶし、毎日耳が幸せになります。