『源氏物語~夢浮橋~』DVD

光源氏の子息であるプレイボーイの匂宮と、内向的な薫、それを取り巻く姫様達のお話。3人芝居。匂宮と薫は、日程の前半と後半で役を入れ換えるので、1つの作品で2パターン楽しめる。毒吐きます。苦手な方はスルーして下さい。

A面は平野さん匂宮、辻ちゃん
この話の主人公はどちらかというと薫。平野さんの匂宮は、カッコよくて強引でキザ。叫びたくなるほど男前。あんなに匂宮迫られたら即陥落する。ただ、匂宮は本能のまま基本生きているので、焦りは多少見えるが、何も考えてないように感じる。薫を引き立たせるには、正解かもしれないが、何せ辻ちゃんの薫が薄い(あくまで個人の好み)。誠実で真面目ゆえに色々やらかしてしまう 。内にはただそれだけなので、私としては引かれる部分が薄い。なので平野さんの匂宮にももう少し厚みがほしかった。遠野さんは、緊張もあるのだろうけど演技が…。

B面は、平野さん薫、辻ちゃん匂宮
B面見たとき、見たかったのはこれー!と思った。平野さんの薫は、純心で陰湿でドロドロしてる。狂気じみた部分もあり、危うい感じが凄くて目を離せない。大丈夫だよ。落ち着いて。って何度か言ってあげたくなった。何より独特の間合い。一人で全体の空気を司る。
辻ちゃんの匂宮も素敵。薫への対抗心がちょいちょい見え、プレイボーイというよりは情熱で訴えて落とす感じ。フッとした陰もあり、捨てちゃいけない気がする。子犬みたい。
遠野さんの演技は、慣れてきたのか、すこし良くなった。

B面は大好きな仕上がりでした。でも圧倒的にA面の平野匂宮が人気。これにより、私は闇を抱える平野さんの演技が好きなんだと確信。ベクトルは違えど、カミサマも煤も薫も大好きです。